2024年10月20日 19時07分~19時16分
35cmシュミットカセグレン望遠鏡
レデューサー
合成焦点距離 1950mm(F5.5)
4秒露出を20枚コンポジット合成(加算平均)
ASTRO50D(冷却 EOS50D)
ISO3200
ホワイトバランス オート
あの遠い遠いオールトの雲からやってきたといわれる8万年周期の超長周期彗星です。片道4万年かけて太陽に近づき、光を放って去っていく。本当に8万年後にまたもどってくるのだろうか。軌道計算が正しかったとしても、道中、たくさんの小天体に近づき、さまざまな重力を受け、もう2度と帰ってこないような気もします。
彗星に尾と頭があるとするならば、頭部の核近傍のようすです。彗星核本体はせいぜい数km~数10km程度の大きさでしょう。地球からの距離は約0.6天文単位(1.5×0.6=0.9つまり約9000万km)ですから、この画像上では彗星核はほぼ点でしょう。それがこの大きさに見えるということは、ものすごい勢いでチリやガスを放出していると考えられます。右下方向に赤い光が見えるのですが、この現象はこの方向から太陽放射を受けていることと関係がありそうに思えます。そして、放出された物質が暖色系と寒色系に2重の層を構成し、太陽とは反対方向になびいています。暖色系はおそらくチリによる太陽光の散乱によるものでしょう。